言語聴覚士のブログ

言葉を含めた発達の伸び悩みと対処法に関して

こんにちは。言語聴覚士の西田幸平です。

今回はお子さんの発達の伸び悩みとそれに対してどうしていけばいいかお話します。

言語聴覚士が言葉の発達の評価の時、また言葉を含めた全体の発達を評価しているとき
注目していることがあります。

例えば言葉の発達でいうと・・・

言葉が増えた・保護者の方が言って欲しい言葉が言えるようになった・お子さん自身が言いたいことばを言えるようになった。言葉を発するタイミングが増えた・似たようなものを違う言葉で言いかえるようになった・・・など保護者の方から伺うこともあります。

私も言語聴覚士として嬉しいご報告です。しかし、言葉の数だけが言葉の発達の本質ではありません。

言葉は増えたけど、笑顔が減った、睡眠や食事がしっかりとれていない、アイコンタクトが減った、そういった音声のことば以外が大きな発達の目安にもなります。

同時にこれは言葉以外の発達の目安でもあると考えています。

健康的な生活ができていないと言葉を聞くための集中力が低下したり、言葉・体・心すべての発達に大切な幸せホルモンのセロトニンが不足している場合があり、言葉を含めた全体の発達には良くない=伸び悩みがあると考えられます。

※セロトニンは太陽光を浴びたり、乳製品、大豆製品、バナナ、魚、肉、卵を摂取することで増えます。発達特性のあるお子さんはセロトニン量が不足している場合があり、積極的にセロトニンを増やす取り組みが大切です。

特に笑顔がないという状況は発達が遅れているサインの場合があり言葉を話すきっかけづくりが難しく、支援自体も上手くいかない可能性があります。というのは、笑顔がないのは人との関わり自体になんらかのつまずきがある(楽しい・興味があると思えない)と考えるからです。
ですから支援者がお子さんへの言葉かけを工夫したり、様々な発達を伸ばす工夫をした遊びを取り入れてもお子さんは楽しくない、興味がないという状況になりかねません。

それだけでなく毎日の保護者の方を含めた周りの人から学習する機会が少なくなってしまうのです。
逆に笑顔が多いお子さんは、それだけよく聞き、よく学び、失敗から学ぶ余裕があるので成長が早いと思います。

ですから言葉を促すことよりもまずセロトニンを増やし、笑顔を促すアプローチが結果として言葉を増やすだけでなく、社会ルールの吸収が早くなったり、周囲とどう関わればいいか学び、良い人間性を形成するための近道であったりします。

 

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